各種予防|宮崎市の動物病院で予防接種や避妊・去勢手術なら大塚どうぶつ病院

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各種予防

dog vaccines

狂犬病ワクチン

狂犬病は犬だけに関係する病気ではありません。人を含むすべての哺乳類に感染の可能性があると言われる人獣共通感染症であり、狂犬病ウイルスを保有する動物と接触することで感染してしまうおそれがあります。
咬まれたり、引っかかれたりしできた傷などから感染することがあり、発症してしまった場合の致死率はほぼ100%となっています。
そこで犬の所有者には年に一度狂犬病ワクチンを接種させる義務が課せられています。初めてという方はお住まいの市に登録をするようにしましょう。当院でも宮崎市内にお住まいの方へ、登録手続きのご相談を受け付けておりますのでお問い合わせください。

ワクチンで防ぐことができる病気

子犬には、産まれてからしばらく期間が経てばワクチン接種をする必要があります。
というのも生後間もない頃であれば母犬から受けた免疫を持っているため色んな病気に対して抵抗力がありますが、これはすぐになくなってしまいます。そこで伝染病などに強くなるため、混合ワクチンを打ち、多くの感染症に対応できるように予防接種をします。
当院では6種混合、8種混合のワクチンを取り扱っています。

ジステンパー【6種/8種】 感染力が強いことが特徴です。病犬から直接感染することはもちろん、食器などを介して間接的に感染することもあります。呼吸器症状や消化器症状、場合によっては神経症状を引き起こすこともあり後遺症が残ってしまうおそれ、また死に至ることもある危険な病気です。
パルボウィルス【6種/8種】 普通の消毒では消滅せず5年程度も生き残る強いウイルスです。心筋型は子犬が発症すると突然死することがあり、腸炎型では激しい下痢や嘔吐が症状として現れます。
アデノウィルス1型【6種/8種】 アデノウイルスにはⅠ型とⅡ型があり、Ⅰ型では子犬の突然死や発熱、下痢、嘔吐、肝臓の痛み、角膜の白濁などの症状を示す犬伝染性肝炎を起こします。
アデノウィルス2型【6種/8種】 アデノウイルスⅡ型では、肺炎や扁桃腺炎などの呼吸器病を起こします。
パラインフルエンザ【6種/8種】 アデノウイルスやマイコプラズマなどの病原体と混合感染することで呼吸器病を起こす特徴があります。おもに肺炎や気管支炎を起こすため激しい咳が症状として現れ、また伝染力も強いため空気感染のおそれもあり危険です。
コロナウィルス【6種】 発症すると腸炎を起こし下痢・嘔吐などの症状が現れます。
レプトスピラ【8種】 レプトスピラは、犬からだけではなくネズミの尿から人に感染することもあり、発熱・嘔吐・下痢・腎炎などを起こし、死亡することもある 人にも感染する危険な人畜共通伝染病です。
カニコーラ型,イクテロヘモラジー型、インテロガンス型に分類されます。

※ワクチン接種してもすぐに免疫力を持つわけではありません。複数回ワクチン接種を行い、そこから1週間程度は免疫力がつくまでに時間を要しますので、病気の疑いのある動物との接触は避けるようにしましょう。

※接種プログラムは年齢・環境・栄養状態によって変わってきますので、かかりつけの獣医師と相談のうえ決めて下さい。

cat vaccines

猫のワクチンについて

猫は犬のように狂犬病ワクチンを接種する必要はなく、混合ワクチンの接種が重要になります。
当院では以下のワクチンを取り扱っています。

  1. 猫汎白血球減少症ウイルス(パルボウイルス)
  2. 猫ウイルス性鼻気管炎(ヘルペスウイルス)
  3. 猫カリシウイルス感染症
  4. 猫クラミジア感染症
  5. 猫白血病ウイルス感染症

1~3は3種混合ワクチンで、 1~5を5種混合ワクチンで予防できます。
猫白血病ウイルスについては外猫の約10%が感染しているとも言われており、喧嘩や交尾の際に咬まれたりすることで感染します。
食器やグルーミングなどで感染することもあります。外に出ない猫であれば猫白血病ウイルスにも感染する可能性がないため3種混合ワクチンを接種、外に出る猫やその猫と同居している猫がいれば5種混合ワクチンを接種します。
※必要がないと思われる場合には、5種ワクチンは接種しないようにお願いいたします。

ワクチンで防ぐことができる病気

猫汎白血球減少症ウイルス
(猫パルボウイルス)
【3種/5種】
致死率が高く、仔猫であれば90%以上にもなります。症状としては下痢やリンパ球減少症・好中球減少症、さらに血小板減少症・貧血を起こします。
猫ウイルス性鼻気管炎
(ヘルペスウイルス)【3種/5種】
猫ヘルペスウイルスⅠ型の感染により発症、発熱・食欲不振・くしゃみ・充血と浮腫を伴う結膜炎がみられます。重症の場合呼吸困難や発咳なども起こります。
猫カリシウイルス感染症【3種/5種】 口腔内に水疱や潰瘍ができ、流涎を伴います。また発熱・くしゃみ・鼻汁・流涙も起こるため猫ウイルス性鼻気管炎に類似します。
猫クラミジア感染症【5種】 特徴的な症状としては結膜浮腫が見られ、瞬膜の重度充血・眼瞼痙攣・眼の不快感を伴った激しい結膜炎となります。一般的には片眼から両眼へと症状が進行します。
猫白血病ウイルス感染症【5種】 死亡率も高い危険な伝染病です。
多くの場合、免疫不全・リンパ腫・白血病などを発症します。

filaria prevention

フィラリアとは

フィラリアとは心臓に寄生する寄生虫のことで、犬糸状虫とも言われます。
ワンちゃんの心臓にいることが多いです。蚊がワンちゃんから吸血する際、唾液とともに幼虫を体内に送り込むことから寄生します。
心臓や肺動脈で成長し7年ほど生存すると言われています。その間、さらに幼虫を放出し、心臓に多くの成虫がたまってしまうと血液の循環も悪くなってしまいます。それにより呼吸困難や腹水、血尿、貧血などの症状も現れ、死に至ることもあります。

フィラリア予防の注意点

ときに予防薬を投与していても感染してしまうことがありますが、これはなぜなのでしょう。
理由としては主に以下のようなことが言えます。

  1. 適切な投薬期間、薬を飲ませていなかった。
  2. 薬を与え忘れた月がある。
  3. 薬を与えたが、後で吐き出していたことに気がついていない。

などの場合があります。

またフィラリアを予防の注意したいのはそれ以前の検査を必ず受診することです。
フィラリアの予防薬は感染していることに気がつかず予防薬を投与することでショックを起こすこともあるため注意が必要です。
そこで毎年予防薬を与える前には検査をするようにしなくてはなりません。検査は、血液検査による抗原検査が一般的です。フィラリアの成虫が排泄した物質を血液から調べることが可能です。
適切な投与、投薬前の検査を守ってフィラリアの感染予防を目指しましょう。
※1歳未満のワンちゃんであれば去年までに感染している可能性がなく検査は不要です。

猫のフィラリア

ワンちゃんを飼っている方であればフィラリアについて知る機会も多いかと思いますが、最近では猫のフィラリア寄生による呼吸器障害(HARD:heartworm associated respiratory disease)が注目され、ネコちゃんの飼い主様もフィラリア予防を意識する必要が出てきています。
フィラリアに感染、肺血管に侵入することで急性の肺炎を発症することや、心臓や肺血管に寄生していたフィラリアが死滅することによっても肺障害を発症することがあります。フィラリアの死骸からも影響を受けてしまうのです。感染しても無症状である場合や、咳などの軽い症状で済む場合もありますが、重度であれば突然死に至ることもありますので十分注意してあげることが大切です。
また、猫のフィラリアは診断が難しいという特徴もあるため、「HARD」であるものの、喘息やアレルギー性気管支炎と誤診されることも多くあります。
予防が必要な期間は6月末から11月末の半年間が一般的で、さまざまタイプのフィラリア予防の薬剤も販売されていますので、不安のある方はぜひ当院にご相談ください。

flea & mite

ノミ

ノミに寄生されるとかゆみを生じるだけでなく、皮膚炎やアレルギーを引き起こすこともあります。一年中、室内外で発生しているため徹底的な駆除をする必要があり、少し退治した程度ではすぐに家中で増えてしまいます。
動物だけでなく、人に害を及ぼすこともあります。

マダニ

マダニに寄生されるとたくさんの血を吸われ、栄養障害や貧血の原因にもなります。吸血をすることで1㎝近くにまで大きく膨らむこともあり、それによって発見に至るということも珍しくありません。
血を吸われるだけでなく、寄生されることによって感染症を移される可能性もあり、犬バベシア症・ヘモプラズマ症などにかかることがあります。命に関わることもありますので、病院でお薬などをもらって対処することが大切です。
お薬にもいくつかタイプがあり、首から垂らすタイプやおやつタイプなど様々です。フィラリアの予防が一緒にできるようになった薬もあります。薬の選び方など、ご不明点がある方はぜひお気軽にご相談ください。

人間に感染する場合も

マダニはライム病や重症熱性血小板減少症候群の病原体を媒介することがあり、人にも被害が及びます。
ライム病では発熱・痙攣を引き起こし、SFTSでは発熱・食欲低下や嘔吐、下痢、腹痛といった消化器系の症状などが主に引き起こされます。その他、頭痛、筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出血症状(紫斑、下血)など様々な症状が起こることもあります。
そのため、ノミやマダニ対策は徹底的に行い、家の中に持ち込まないように気を付けること、そして感染しないようにお薬なども適切に投与するようにしましょう。