犬のワクチンdog vaccines
犬のワクチンについて
犬の所有者には年に一度狂犬病ワクチンを接種させる義務が課せられています。初めてという方はお住まいの市に登録をするようにしましょう。
当院では狂犬病ワクチンの他、以下のワクチンを取り扱っています。
- 狂犬病ワクチン
- 6種混合ワクチン
- 8種混合ワクチン
- フィラリア予防
- ノミマダニ予防
猫のワクチンcat vaccines
猫のワクチンについて
猫は犬のように狂犬病ワクチンを接種する必要はなく、混合ワクチンの接種が重要になります。
当院では以下のワクチンを取り扱っています。
- 3種混合ワクチン
- ノミマダニ予防
フィラリア予防filaria prevention
フィラリアとは
フィラリアとは心臓に寄生する寄生虫のことで、犬糸状虫とも言われます。
ワンちゃんの心臓にいることが多いです。蚊がワンちゃんから吸血する際、唾液とともに幼虫を体内に送り込むことから寄生します。
心臓や肺動脈で成長し7年ほど生存すると言われています。その間、さらに幼虫を放出し、心臓に多くの成虫がたまってしまうと血液の循環も悪くなってしまいます。それにより呼吸困難や腹水、血尿、貧血などの症状も現れ、死に至ることもあります。
フィラリア予防の注意点
ときに予防薬を投与していても感染してしまうことがありますが、これはなぜなのでしょう。
理由としては主に以下のようなことが言えます。
- 適切な投薬期間、薬を飲ませていなかった。
- 薬を与え忘れた月がある。
- 薬を与えたが、後で吐き出していたことに気がついていない。
などの場合があります。
またフィラリアを予防の注意したいのはそれ以前の検査を必ず受診することです。
フィラリアの予防薬は感染していることに気がつかず予防薬を投与することでショックを起こすこともあるため注意が必要です。
そこで毎年予防薬を与える前には検査をするようにしなくてはなりません。検査は、血液検査による抗原検査が一般的です。フィラリアの成虫が排泄した物質を血液から調べることが可能です。
適切な投与、投薬前の検査を守ってフィラリアの感染予防を目指しましょう。
※1歳未満のワンちゃんであれば去年までに感染している可能性がなく検査は不要です。
猫のフィラリア
ワンちゃんを飼っている方であればフィラリアについて知る機会も多いかと思いますが、最近では猫のフィラリア寄生による呼吸器障害(HARD:heartworm associated respiratory disease)が注目され、ネコちゃんの飼い主様もフィラリア予防を意識する必要が出てきています。
フィラリアに感染、肺血管に侵入することで急性の肺炎を発症することや、心臓や肺血管に寄生していたフィラリアが死滅することによっても肺障害を発症することがあります。フィラリアの死骸からも影響を受けてしまうのです。感染しても無症状である場合や、咳などの軽い症状で済む場合もありますが、重度であれば突然死に至ることもありますので十分注意してあげることが大切です。
また、猫のフィラリアは診断が難しいという特徴もあるため、「HARD」であるものの、喘息やアレルギー性気管支炎と誤診されることも多くあります。
予防が必要な期間は6月末から11月末の半年間が一般的で、さまざまタイプのフィラリア予防の薬剤も販売されていますので、不安のある方はぜひ当院にご相談ください。
ノミ・マダニ予防flea & mite
ノミ
ノミに寄生されるとかゆみを生じるだけでなく、皮膚炎やアレルギーを引き起こすこともあります。一年中、室内外で発生しているため徹底的な駆除をする必要があり、少し退治した程度ではすぐに家中で増えてしまいます。
動物だけでなく、人に害を及ぼすこともあります。
マダニ
マダニに寄生されるとたくさんの血を吸われ、栄養障害や貧血の原因にもなります。吸血をすることで1㎝近くにまで大きく膨らむこともあり、それによって発見に至るということも珍しくありません。
血を吸われるだけでなく、寄生されることによって感染症を移される可能性もあり、犬バベシア症・ヘモプラズマ症などにかかることがあります。命に関わることもありますので、病院でお薬などをもらって対処することが大切です。
お薬にもいくつかタイプがあり、首から垂らすタイプやおやつタイプなど様々です。フィラリアの予防が一緒にできるようになった薬もあります。薬の選び方など、ご不明点がある方はぜひお気軽にご相談ください。
人間に感染する場合も
マダニはライム病や重症熱性血小板減少症候群の病原体を媒介することがあり、人にも被害が及びます。
ライム病では発熱・痙攣を引き起こし、SFTSでは発熱・食欲低下や嘔吐、下痢、腹痛といった消化器系の症状などが主に引き起こされます。その他、頭痛、筋肉痛、神経症状、リンパ節腫脹、出血症状(紫斑、下血)など様々な症状が起こることもあります。
そのため、ノミやマダニ対策は徹底的に行い、家の中に持ち込まないように気を付けること、そして感染しないようにお薬なども適切に投与するようにしましょう。